安政4年(1857)創業、歴史学中心の人文書出版社
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松平定信 270

松平定信

江戸後期の老中。政・官・学、あらゆる分野で試みられた江戸の改革プロジェクトを追跡。文化人として評価された稀代の生涯を辿る。

著者 高澤 憲治
ジャンル 日本歴史 > 伝記
シリーズ 人物叢書 > 近世
出版年月日 2012/09/25
ISBN 9784642052634
判型・ページ数 4-6・336ページ
定価 本体2,100円+税
在庫 在庫あり
 
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目次

はしがき/誕生から藩政改革へ(松平家への養子決定/世子当時の政治と社会/襲封の背景/藩政改革の着手)/幕政改革へ向けて(溜詰昇格運動/党派の形成/老中就任の実現/田沼意次に対する追罰と将軍補佐就任)/幕政改革の展開(経済政策/農村対策/都市対策と情報・思想統制/幕臣対策)/幕政改革からの撤退(朝廷対策/対外政策/大奥や将軍との関係/幕閣の分裂と解任)/幕政改革推進中の藩政(御霊屋と寿像の活用/本知の復活と溜詰昇格の内約/幕政と藩政との連関/幕閣からの追放と藩政)/藩政専念から幕政関与へ(浅川騒動と藩政/ロシア船の侵攻と幕府に対する意見書の提出/自藩における軍備充実/房総沿岸の防備)/隠居から死去へ(隠居/桑名転封/趣味と交友/死去と死後の評価)/久松松平氏略系図/老中・大老一覧表/略年譜

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内容説明

寛政の改革を断行した江戸後期の老中。徳川吉宗の孫という血脈に加え、奥州白河の藩政改革を評価され、幕閣に登壇。将軍補佐としてあらゆる分野に及ぶ改革政治を展開する一方、ロシアの脅威に直面し、幕末までの基軸となる対外方針を策定、山積する難問に挑む。多数の著述を残し、書画・作庭等の才から文化人として高く評価された稀代の生涯を追う。

【編集者の眼】
 久方ぶりの八幡様の本大祭が終はり、餘韻冷めやらぬ街を歩きながら不図思ひ出し、と或る寺庵に立ち寄つた。こゝの町名は清澄白河と云ふが、白河藩主であつた松平定信の墓所に因んでゐる。
 殊更陳ぶまでもなく、この人は時代劇や歴史小説でも屡ゝ登場するお馴染みの人物ながら、爲人の描かれやうは作品によつて善惡相分かれる。賄賂政治からの脱却を掲げて財政再建に挑んだことは、爲政の困難さゆゑ、その月旦を天地程隔てゝしまふのであらう。財政政策の積極/緊縮は常に評価の割れる處であり、消費税増税で混迷する現政局にも一脈通ずる。近頃の總理は好んで歴史の評価に委ねたいと聲高に叫ぶが、所詮保身と免責でしかない。
 當代隨一の知識人であつた定信は、歴史への理解も深く、自身に対する後世の評価を意識的に創作しやうとしたが、それはどれ程成功してゐるであらうか。その言動を仔細に檢討した本書を御覧じて、現今往昔の政治を考へるのも一興である。(船)

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