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日本幼児史

子どもへのまなざし

日本幼児史

無関心から子宝へ―。幼児への認識は、なぜ大きく変化したのか。民俗学の通説「七歳までは神のうち」が流布した理由などから考える。

著者 柴田 純
ジャンル 日本歴史 > 通史・概説・歴史一般
出版年月日 2012/12/27
ISBN 9784642080835
判型・ページ数 4-6・208ページ
定価 本体2,200円+税
在庫 在庫あり
 
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目次

新たな幼児観をさぐる―プロローグ/法のなかの幼児(疎外される幼児〈律令にみえる七歳/神事の円滑な挙行/七歳の中は尊卑只同事なり/裸で描かれた幼児/儀礼の円滑化〉/近世服忌令と幼児〈近世武家服忌令/服忌令の成立事情/紀州藩の明律研究/七歳以下は智も力もなし〉/服忌令と明律の浸透〈出版書の中の服忌令/日常の中の服忌令/特権化する七歳/七歳以下は絶対責任無能力者〉)/疎外から保護へ(古代・中世の幼児〈大人優先の社会/古代の捨子/高僧の霊験譚/犬に育てられる幼児/記録されない捨子/外国人のみた捨子/捨子に無関心な社会/捨子が記録されないわけ/松尾芭蕉と捨子/人の問題は人が解決すべし/幼児はとりかえのきく存在〉以下細目略/幼児保護観念の成立/保護される捨子/俗説〝七つ前は神のうち〟の成立)/幼児観はなぜ変わったのか―エピローグ

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内容説明

古来、子どもは大人優先の社会で無頓着に扱われ、疎外される存在だったが、江戸時代の半ばから、「子宝」として大切に保護された。幼児への認識はなぜ大きく変化したのか。その社会的・思想的背景を探る。また、民俗学の通説「七歳までは神のうち」は、近代の俗説にすぎず、伝統的心性とは無縁なことを実証。これまでの幼児・子ども観を見直す。

【編集者の眼】
 幕末の日本は「子どもの楽園」だった。来日した欧米人たちは、自国にくらべて子どもが大切にされていることに驚き、そう評したという。
 ところがさらに遡り、中世では、子どもはもっと無頓着に扱われる存在だった。堕胎や間引きは当たり前、生まれたばかりの赤ん坊が道端に捨てられるのも、ありふれた光景だったのである。それだけではない。大人たちはこれに憤るでもなく、何ら関心をもつこともなかった。現代の感覚では「無関心」ですまされないことが、この当時は日常だった。
 それがいつしか、子どもは保護されるべき存在となった。大人たちが子どもへ向ける関心、まなざしは、いつどのように変化したのか。
「七つ前は神のうち」という表現がある。幼い子どもに神性・聖性を認める民俗学の通説だが、日本人の子ども観が「無関心」から「保護」へと変遷したことと、この表現には関連があるのか。著者は鋭い視線を向ける。(未)

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