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軍隊を誘致せよ 370

陸海軍と都市形成

軍隊を誘致せよ

地元への経済効果、水道・鉄道などのインフラ整備、遊廓設置問題などから、住民が軍隊と共存して都市形成と振興をめざした姿に迫る。

著者 松下 孝昭
ジャンル 日本歴史 > 通史・概説・歴史一般
シリーズ 歴史文化ライブラリー > 近・現代史
出版年月日 2013/11/20
ISBN 9784642057707
判型・ページ数 4-6・288ページ
定価 本体1,800円+税
在庫 在庫あり
 
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目次

近代都市の中の軍隊―プロローグ/城跡と陸軍(旧城郭に置かれた軍隊/五つの師団と名城)/日清戦後の軍備拡張(参謀本部の軍拡構想/陸軍の配備と敷地)/過熱する誘致運動(誘致運動のはじまり/土地買収をめぐる紛議)/日露戦後の兵営誘致運動(なおも続く誘致の動き/強硬な陸軍の姿勢)/陸海軍と鉄道ネットワーク(日清戦争と鉄道網/日露戦後の軍拡と鉄道)/軍隊の立地と水道・「給養」(軍港・軍都の水道整備/水道敷設の契機/軍隊と地域経済)/軍隊と遊廓(新設される遊廓/遊廓をめぐる反対運動)/軍都のその後―エピローグ

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内容説明

日清・日露戦争後の軍拡期、全国で軍隊の誘致運動が起こった。それは兵営の消費活動による地元経済の活性化を狙い、敷地の献納合戦にまで過熱していく。水道・鉄道などの都市インフラ整備、営門前の商店街、遊廓設置の実態などから、軍隊と都市との共存関係を歴史的に解明。住民が軍隊との関わりを保ちつつ都市の形成と振興をめざした姿を見つめ直す。

【編集者の眼】
「誘致」と聞いて、近頃メディアを騒がせたトピックを思い出しませんか?「二〇二〇年のオリンピック・パラリンピックを東京に!」日本中がその行く末を見守った、オリンピック・パラリンピック招致活動です。もちろん本書の内容とこのニュースは招致対象が異なり同一に扱うことは適切ではありませんが、共通点は非常に多い印象を受けます。
一つ目は経済効果。軍隊の駐屯地なることは、数千人規模で消費人口が増加し、それだけの経済効果が地元に還元されます。経済の活性化を望む声は今も昔も変わりません。二つ目は誘致の手法。軍関係者や県知事、同郷人など様々な人のネットワークを利用して行われたロビー活動と情報収集の事情も、現在と大差なさそうです。三つ目は誘致を望む人々。審査員の後を追い誘致活動に奔走し結末を固唾をのんで見守る市長らの姿は、オリンピック・パラリンピック招致を懸命に行った委員の姿と重なります。
百年前の誘致活動と、その熱狂が伝わる一冊です。

 

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