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死者のはたらきと江戸時代 371

遺訓・家訓・辞世

死者のはたらきと江戸時代

君主の神格化、大名の遺訓、農家・商家の家訓や看取りの記録など、死者が生者と協同し歴史をつくりあげていく様相を浮き彫りにする。

著者 深谷 克己
ジャンル 日本歴史 > 通史・概説・歴史一般
シリーズ 歴史文化ライブラリー
出版年月日 2013/12/24
ISBN 9784642057714
判型・ページ数 4-6・224ページ
定価 本体1,700円+税
在庫 在庫あり
 
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目次

死者が生者を動かす時代―プロローグ/身分制社会の死者と生者(江戸時代における死の相貌/自分の死を凝視する)/遺訓・家訓にみる江戸時代(遺訓の政治文化/家訓の経営文化)/死に向き合う近世人(最期の看取り/辞世の諸相)/死なない死者たち(死者の居場所と形/「神格化」と「成仏」)/江戸時代の自死(自死の主張/死と穢れ)/死者と生者が親昵な時代―エピローグ

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内容説明

身分制社会となった江戸時代では、死者もまた生前の身分を引き継ぎ序列化された。徳川家康の神格化、大名の残した遺訓、農家・商家に伝わる家訓や看取りの記録、辞世や自死など、死者の行動や言辞が生者の世界に大きな影響力を及ぼした。死者と生者が親昵(しんじつ)だった近世を通して、死者が生者と協同して歴史をつくりあげていく様相を浮き彫りにする。

【編集者の眼】
 合戦での落命という戦国の死の光景を離れ、無事の世の訪れとともに、江戸時代には地縁社会の小家族の中で、死が人々の生活により身近なものとなった。人は家族を看取り、臨終に向かう自分自身を記録した。死にゆく者は、家長としての教諭を遺訓・家訓に残し、臨終での感懐を辞世に詠んだ。
 身分制の近世においては、死者も生前の社会的位置によって序列化された。その頂点といえるのが、東照大権現として神格化された徳川家康である。将軍家や大名家、農家や商家などの家父長の残す遺訓・家訓も序列化され、権威づけされて、家(家業・家職や家族の社会的地位)の持続において子孫に影響力を及ぼす政治文化を形成するようになった。
 人々は死者が消滅したとは考えず、見えないどこか、他界に存在していると考えた。ときに生者を導き、ときに妨げになりながら、死者は生者とともに歴史を動かしてきた、そしてこれからもそうであろう、ということが、この書の視座である。(高)

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