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海外戦没者の戦後史 377

遺骨帰還と慰霊

海外戦没者の戦後史

「空の遺骨箱」が届き戸惑う遺族に政府はどう向き合い、遺骨収容や現地慰霊を行ってきたのか。「終わらぬ戦後」の原点を見つめ直す。

著者 浜井 和史
ジャンル 日本歴史 > 通史・概説・歴史一般
シリーズ 歴史文化ライブラリー > 近・現代史
出版年月日 2014/04/21
ISBN 9784642057776
判型・ページ数 4-6・240ページ
定価 本体1,800円+税
在庫 在庫あり
 
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目次

戦後日本と海外戦没者―プロローグ/大日本帝国の崩壊と海外戦没者(大日本帝国下の海外戦没者/戦後処理と海外戦没者)/遺骨帰還の実現に向けて(日本政府の検討開始/硫黄島・沖縄への遺骨調査団派遣/遺骨収容をめぐる日米交渉)/一九五〇年代「遺骨収容団」の派遣(派遣をめぐる交渉/象徴遺骨の収容/「戦没日本人之碑」の建立)/遺骨の帰る場所(千鳥ヶ淵戦没者墓苑の設立/「釜墓地」からの問い/新たな段階へ)/「終わらぬ戦後」の象徴として エピローグ

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内容説明

アジア太平洋戦争の海外戦没者約240万人のうち、日本に戻った遺骨は約半数に過ぎない。「空(から)の遺骨箱」が届けられ戸惑う遺族に日本政府はいかに向き合い、遺骨収容や現地での追悼行事・無縁戦没者の納骨を行ってきたのか。旧交戦国との交渉をめぐる紆余曲折をつぶさに辿り、今なお続く遺骨収容の意味と「終わらぬ戦後」の原点を見つめ直す。

【編集者の眼】
 日清・日露戦争を通じて確立した「戦場掃除」と遺骨の「内地還送」の二大原則は、日中戦争期から困難となり、やがて「英霊の帰還」というフィクションを生んだ。遺族のもとには、霊璽(れいじ)や戦場の砂などが納められた空(から)の遺骨箱が届くようになる。
 そして敗戦後の戦没者処理をめぐる規則制定や、遺骨の受け取り拒否や粗略な扱い、GHQによる制約の中での遺骨調査、現地慰霊や顕彰をめぐる外国との交渉、無名戦士の墓地としての千鳥ヶ淵戦没者墓苑の設立――本書は、終戦から一九六五年頃までの二〇年間、戦後日本が戦没者処理をめぐる問題とどのように向き合って来たのかを描く。
 アジア太平洋戦争から七〇年の歳月が過ぎようとする現在もまだ、海外戦没者の遺骨収容をめぐる問題は、終わらぬ戦後の象徴であり続けている。「終わらせることを強いられるよりは、終わらないことの意味を問い続けること」と、本書のエピローグは結ばれている。(高)

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