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日中間海底ケーブルの戦後史

国交正常化と通信の再生

日中間海底ケーブルの戦後史

国交正常化後初の日中共同プロジェクト。経済体制の違い、先の戦争における傷を抱えながらも、事業の実現に向け尽力した姿を追う。

著者 貴志 俊彦
ジャンル 日本歴史 > 通史・概説・歴史一般
出版年月日 2015/01/19
ISBN 9784642082679
判型・ページ数 4-6・254ページ
定価 本体2,700円+税
在庫 在庫あり
 
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目次

プロローグ―日中間通信の幕開け/「終戦」の合意から日中初の共同事業へ(情報の孤島の克服/日中国交正常化/KDDの対応/初の実況放送へ/KDDの世界通信網構想/東京会談/北京会談/取極? 協議?/双方の組織系統)/建設前の日中間交渉(第一回建設当事者会議/埋設工法の開発/中国側の海洋調査/日本側の陸揚地/第二回建設当事者会議/CS-5M方式/計画設計の作成/建設保守協定の調印/建設費と通信料/技術設計の策定/施工設計の確定/郵電一号の建造)以下細目略/海底ケーブル建設工事/ケーブルの開通から断線まで/復旧への長い道のり/グローバル通信の時代へ/エピローグ―日本の技術的成果と中国の政治的意義/主要参考文献/関連年表/図版一覧/索引

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内容説明

1976年、日本と中国間に開通した海底ケーブル。KDDと上海市郵電管理局が実務担当となった戦後初めての日中共同プロジェクトは、試行錯誤の連続だった。経済体制、国際ビジネスの経験や考え方の違い、先の戦争における傷を抱えながらも、事業の実現に向けて尽力した姿を描き出す。いまや忘れ去られようとしている、秘められた海の戦後史。

 

【編集者の眼】
 尖閣諸島の領有権をめぐって、日中間で激しいやりとりがあったのは記憶に新しい。
 歴史を振り返ると、当時の田中角栄首相と周恩来首相の間で、領有権の棚上げが外交案件として決まり、一九七二年、国交が正常化された。現在の日中両国間の緊張関係を考えると画期的ともいえる外交交渉だが、絶妙な落としどころのように思え、政治家としての懐の深さも感じられる。
 しかし、その交渉過程の中で、海底ケーブルの建設が行われたことはあまり知られていない。
 日中戦争以後、遮断されていたケーブル建設は、まさに両国友好の象徴であり、新たな東アジアのネットワークの未来を感じさせるものだった。
 KDD(現KDDI)と上海市電信局は、両国の組織間の考え方の違い、韓国船による遮断事故などさまざまな困難を乗り越えて、工事を完成させた。忘れられた事実を振り返り、日中で共有することのできる歴史として、ぜひおすすめしたい。 (千)

 

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