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築何年?

炭素で調べる古建築の年代研究

築何年?

最新の測定法の原理から、宮島や鞆の浦の町家、鑁阿寺本堂などの事例、年輪年代法などとの相互検証まで、年代研究の最前線へと誘う。

著者 坂本 稔
中尾 七重
国立歴史民俗博物館
ジャンル 日本歴史 > 通史・概説・歴史一般
シリーズ 日本史 > 歴博フォーラム
出版年月日 2015/02/27
ISBN 9784642082709
判型・ページ数 4-6・212ページ
定価 本体2,700円+税
在庫 在庫あり
 
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目次

はしがき…坂本 稔/Ⅰ 古建築と炭素14年代法(古民家の14C年代研究…中尾七重/イラストで学ぶ炭素14年代法…中尾七重、坂本稔、尾高世以子/古民家部材のはかり方…坂本 稔/コラム 日本におけるAMS研究事始め…今村峯雄)/Ⅱ 年代研究への応用(民家編年と測定年代―宮島・鞆の浦の町家…藤田盟児/東北最古級の民家―滝沢本陣横山家住宅主屋および本陣座敷の建築年代に関連して…宮澤智士/柱刻銘は弘安九年 国宝大善寺本堂…渡辺洋子/鑁阿寺本堂にみる中世寺院建築の重層性…上野勝久/コラム 文化財建造物の建築年代…後藤 治/Ⅲ 年代研究の可能性/コラム 年輪年代法と古建築…光谷拓実/コラム 酸素同位体比を使った新しい年輪年代法の登場…中塚 武)/あとがき…中尾七重

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内容説明

建築史学と自然科学の学際研究が、歴史的建造物の建築年代の調査において大きな成果をあげるようになった。部材の痕跡調査と最新の炭素14年代法を応用した高精度測定による古建築へのアプローチ、宮島や鞆(とも)の浦の町家、滝沢本陣、大善寺本堂、鑁阿(ばんな)寺(じ)本堂における調査事例、年輪年代法など他の年代法との相互検証まで、年代研究の最前線へと誘う。

 

【編集者の眼】
 建物の建築年代の調べ方には、寺院などの様式や文献史料から調べる建築史の方法、建てた当時の姿に復原する「痕跡(こんせき)復原(ふくげん)」、ある地域の民家の新旧関係を比較する「民家(みんか)編年(へんねん)」、部材の年輪の幅の変動を探る「年輪(ねんりん)年代法(ねんだいほう)」など、さまざまなものがある。本書で紹介するのは、生物が死ぬと減ってゆく放射性炭素の減少量を調べることで年代が分かる自然科学的な調査法、「炭素14年代法」である。
 栃木県足利(あしかが)市の鑁阿寺(ばんなじ)は実家への途上にあり訪れたことがあるので身近だった。鎌倉時代に禅宗とともに中国から伝わった当時最新の寺院建築様式の一つであった禅宗様(ぜんしゅうよう)を取り入れ、外来の新技術の受容のあり方をよく示すものという。本堂の建物部材の一部について、放射性炭素年代測定法を用いた調査が実施された結果、その建築年代は、鎌倉時代後期の正安元年建築、応永から永享の大修造というこれまでの定説を裏付ける結果が得られ、平成二五年(二〇一三)五月、国宝に指定された。(高)

 

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