日本歴史叢書 71

広島藩

福島氏と浅野氏が安芸・備後両国を領域とした外様の大藩。独自の経済構造、歴史認識の昂揚など、藩社会の特徴や自立性を解明する。

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著者 土井 作治
ジャンル 日本史  > 近世史
地域 中国地方  > 広島県
シリーズ 日本歴史叢書
出版年月日
出版年月日とは
製本所から販売会社(取次店)様への、初回搬入年月日を表示しております。書店様毎の着荷日(発売日)は地域等によって異なりますので、予めご了承くださいませ。
2015/07/13
ISBN 9784642066709
判型・ページ数 四六・364ページ
定価 3,520円(税込)
在庫 在庫あり
広島藩

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内容紹介
目次

毛利氏の移封後、安芸・備後を領した福島氏と、安芸一円・備後八郡を領知した浅野氏とが、広島を主城とした外様の大藩。浅野藩政の確立と三次藩の分知、藩政改革の時代を経て朝幕の狭間にゆれた幕末維新期までを描く。中央市場大坂と結びついた経済構造、学問と政治との一致をめざした浅野吉(よし)長(なが)主導の歴史認識の昂揚など、藩社会の特徴を明らかにする。

【編集者の眼】
日本歴史叢書には、これまで岡山・土佐・庄内・津・弘前・佐賀の各地の藩史をテーマとした既刊があるが、このたび「広島藩」が加わった。
毛利氏のあとに入国した福島正則は一代で改易され、中国地方の要ゆえに混迷を余儀なくされたが、浅野家の藩主は第十代まで嫡流が相続したことに結果しているとおり、その治世は安定した。『広島県史』に携わった著者が、その後三十余年の成果をふまえ、広島藩を歴史的に追及した大作であり、政治・経済・思想など、あらゆる分野に説き及ぼして総合化した手腕は見事である。
ところで、広島藩の藩政史料は二度の災禍によりその大半が失われている。明治九年の県庁全焼と昭和二十年の原爆被災である。藩主家の史料以外は、地域の庶民史料を丹念に調査して復元せねばならなかった。特異で非常な努力の上に仕上がった藩史は戦後史学の貴重な財産でもあろう。(船)

 

はしがき/中世から近世へ(豊臣政権下の毛利氏領国/毛利家臣団と広島築城/毛利領国の検地/関ヶ原の戦いと毛利氏)/広島藩の成立(福島氏の入国と対幕関係/太閤検地と石高制村落の形成/家臣知行と地方支配/広島城下町と流通の拡充/福島氏の宗教政策)/藩社会の確立(浅野氏の入国と大名権力の確立/藩政の確立/家臣団と知行制/三次藩の成立/芸備農村の成立/都市形成と芸備国産)/改革と一揆の世紀(赤穂藩と赤穂事件/三次藩の松波改革と一揆/正徳改革と享保一揆/領域経済の構造/瀬戸内産業の成立)/国益論と文化思潮(宝暦・寛政の藩政改革/国益政策と国産自給/財政再建と大名貸/災害・飢饉と社倉法/藩学教育と私塾/歴史認識への足音/芸轍と安芸門徒)/揺れる藩政と維新変革(幕末期の政治情勢/長州戦争と広島藩/王政復古と維新変革/広島藩の終焉と大一揆/新しい広島県へ)/福島氏略系図・浅野氏略系図/略年表