三浦一族の研究

桓武平氏出自説や、「三浦介」の成立事情、三浦義村や宝治合戦の実像などの諸問題を、「常識」にとらわれず追究。新たな実像に迫る。

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著者 高橋 秀樹
ジャンル 日本史  > 中世史
地域 関東  > 神奈川県
出版年月日
出版年月日とは
製本所から販売会社(取次店)様への、初回搬入年月日を表示しております。書店様毎の着荷日(発売日)は地域等によって異なりますので、予めご了承くださいませ。
2016/05/25
ISBN 9784642029315
判型・ページ数 A5・336ページ
定価 4,180円(税込)
在庫 在庫あり
三浦一族の研究

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内容紹介
目次

鎌倉幕府の成立を支えた相模国随一の大豪族、三浦一族。桓武平氏出自説の検討をはじめ、「三浦介」称号の成立事情、三浦義村や和田合戦・宝治合戦の実像、地域社会の親族ネットワークなどの諸問題を、「常識」にとらわれず、系図類や『吾妻鏡』の史料批判と新史料をもとに追究。三浦一族を中央との関係から再検証し、地域史研究に新視角を提示する。

【編集者の眼】
先日、家族ドライブで三浦半島に出かけた。三浦半島というと「夏の海水浴」という「海」のイメージが強かったのだが、横浜・横須賀道路の周辺は木々の新緑もまぶしく、衣笠インターで高速を降りてからも起伏に富んだ地形が続き、台地の上には三浦特産のキャベツや大根といった農作物の畑も広がっている。ここでは「陸」のイメージである。
相模国随一の大豪族、三浦一族はこの「海」と「陸」の豊かな惠みを受ける三浦半島を本拠として、鎌倉の武家政権の成立を支えた。代々幕府の重鎮を輩出し、朝廷や中央の寺社との仲介も担当した三浦一族は、宝治合戦で嫡流が滅亡するものの、支流の佐原氏が再興し戦国時代まで生き延びる。また、越後奥山荘の和田氏、会津の芦名氏をはじめ、西国九州など全国各地に三浦一族はその足跡を残す。
本書は、従来の「常識」にとらわれず、系図類や『吾妻鏡』を読み直し、新発見史料を丹念に分析。郷土の名族だけに留まらない三浦一族の姿を再検証して、地域史研究に新しい風を吹き込む。(波)

序章 中世前期三浦一族研究の現状と本書の課題/三浦氏系図にみる「家」の創造神話 (中世三浦氏系図の基礎的考察/「家」の象徴としての三浦介義明/三浦氏の「家」の創造神話/系図と苗字)/三浦介の成立と伝説化(「三浦介」とはいかなる称号か/「天治以来」の意味/三浦介と三浦大介/「三浦介」の伝説化/おわりに―三浦介の行方)/鎌倉殿侍別当和田義盛と和田合戦(苗字地と「三浦ノ長者」をめぐって/鎌倉殿侍別当/和田合戦の史料を検討する/和田義盛妻の出自をめぐって)以下細目略/佐原義連とその一族/三浦氏と馬/三浦一族と上総国/三浦義村と中世国家/宝治合戦記事の史料論/相模武士河村氏・三浦氏と地域社会/越後和田氏の動向と中世家族の諸問題/終章 まとめと展望