沖縄返還後の日米安保

米軍基地をめぐる相克

なぜ米軍基地の集中化が方向づけられたのか。返還前後~80年代の動きを分析。多様に絡み合う要因を追及し、基地問題の起源に迫る。

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著者 野添 文彬
ジャンル 日本史  > 近現代史
地域 沖縄県
出版年月日
出版年月日とは
製本所から販売会社(取次店)様への、初回搬入年月日を表示しております。書店様毎の着荷日(発売日)は地域等によって異なりますので、予めご了承くださいませ。
2016/07/12
ISBN 9784642038553
判型・ページ数 A5・256ページ
定価 6,380円(税込)
在庫 在庫あり
沖縄返還後の日米安保

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内容紹介
目次

1970年代は沖縄返還が果たされた一方、米軍基地の集中化が進行した時期でもあった。なぜこの時期に基地の「固定化」が方向づけられたのか。これまで本格的な歴史研究が殆んどされてこなかった沖縄返還前後から80年代の動きを、日米両国の史料や聞き取り調査をもとに分析。多様に絡み合う要因を追及し、今日まで続く沖縄基地問題の起源に迫る。

【編集者の眼】
また、繰り返されてしまった……。
二〇一六年五月十九日、米軍軍属の男性がうるま市の二〇歳女性の死体を遺棄した容疑で逮捕された。普(ふ)天(てん)間(ま)基地の辺(へ)野(の)古(こ)移設が安倍政権により強行されるなかの出来事であった。「なぜ沖縄だけが……」、県民の痛みは本土に暮らす私が察するに余りある。
こうしたいたましい犯罪だけではない。沖縄では事故や騒音など、様々な問題が米軍によって引き起こされている。それらは「沖縄基地問題」と総称される。「在日米軍」ではなく「沖縄」である。それは日本の米軍基地の七割が密集している結果であろう。
なぜ沖縄に米軍基地が集中するようになったのか? その淵源を問う必要があることは明らかであり、本書ではこの点が詳らかにされている。
沖縄の苦しみはそこに暮らす人々にしか、真の意味で理解することは難しいかも知れない。ただ、その苦しみに寄り添い、事の本質を理解しようとすることは続けていかなければならないと思う。(熊)

序章 本書の課題と分析の視角/米国のアジア戦略再編と沖縄返還交渉 一九六四~六九年(沖縄返還問題の論点化/転機としての一九六八年/日米両政府の沖縄返還交渉方針の形成/沖縄返還交渉の展開と妥結)/沖縄返還実現と米軍基地縮小問題 一九七〇~七二年(「ニクソン・ドクトリン」の実施/沖縄返還協定の調印/米中接近と沖縄返還の実現)/沖縄米軍基地縮小への模索 一九七二~七四年(施政権返還後の米軍基地縮小要求/日米協議の開始/沖縄米軍基地の整理縮小をめぐる協議の妥結)以下細目略/サイゴン陥落と沖縄米軍基地の再編 一九七四~七六年/日米安全保障関係の進展と沖縄米軍基地 一九七七~八五年/終章 施政権返還後の沖縄米軍基地と日米沖関係