八代目市川團十郎

気高く咲いた江戸の花

江戸の花形役者として一世風靡するも、32歳で突然の死を遂げた八代目。新発見の團十郎一家の手紙を紹介しつつ波瀾の生涯を描く。

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著者 木村 涼
ジャンル 各テーマ史  > 芸能史・スポーツ史
出版年月日
出版年月日とは
製本所から販売会社(取次店)様への、初回搬入年月日を表示しております。書店様毎の着荷日(発売日)は地域等によって異なりますので、予めご了承くださいませ。
2016/12/22
ISBN 9784642083041
判型・ページ数 四六・248ページ
定価 3,080円(税込)
在庫 在庫僅少
八代目市川團十郎

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内容紹介
目次

江戸後期の花形役者として一世を風靡するも、32歳で突然の死を遂げた八代目市川團十郎。「歌舞伎十八番」など家の芸を継承しながら独自の個性を積み重ねた舞台姿、成田山との交流などを活写。父の江戸追放や孝子表彰、幕府の歌舞伎統制政策などに翻弄される波瀾の生涯とその素顔を、新発見の富士市伊達家所蔵の團十郎一家の手紙を紹介しつつ描く。

【編集者の眼】
現代でも多くのアイドルグループがお茶の間をにぎわせている。彼らには多くの熱狂的なファンがいて、大変なものである。
こうした花形役者(アイドル)が江戸時代にもいた。その名は、八代目市川團十郎。彼は、文政六年(一八二三)生まれ。十歳で八代目を継ぐと、芸の修業に邁進、その才能を開花させた。父である七代目の制定した家芸の歌舞伎十八番も修め、八代目のためにつくられた新しい役どころも演じきり、美貌で愛嬌もある役者として彼の前途は洋々としていた。そんな彼が父と競演するはずだった旅先の大坂で突如、三十二歳の若さで自殺を遂げる。
自殺した彼の心情はいかばかりだったのか。人々は、彼の死絵を買い求め、その若すぎる死を嘆いたというが、現代のアイドルに通じるところがある。
本書では、彼の芸を早稲田大学演劇博物館所蔵の錦絵を多数掲載し解説。その心情は、静岡の旧家で新発見された史料を駆使し描き出す。(波)

プロローグ―気高く、粋に、艶やかに/花の舞台―堺町・葺屋町・木挽町時代(江戸歌舞伎へ登場〈二代目市川新之助/七歳の座頭、初「暫」/襲名直前の芝居〉以下細目略/八代目市川團十郎襲名/座頭就任/三度の「勧進帳」/天保改革始まる)/成田山新勝寺との縁(成田山との交流/寺社への寄進)/花の舞台―猿若町時代(猿若町歌舞伎の幕明け/栄えある孝子表彰/新たな個性の開花/初めての大坂行きと父海老蔵の赦免/新しい役どころに挑む―時次郎・光氏・児雷也・与三郎/甲州亀屋座興行と困惑の中村座/二代目中村富十郎との確執/衝撃の自殺/入り乱れた死の情報)/手紙にみる家族の絆(市川團十郞と伊達家との交流/一五通の手紙)/エピローグ―江戸時代最後の團十郎