安政4年(1857)創業、歴史学中心の人文書出版社
ホーム > 〈いのち〉をめぐる近代史

〈いのち〉をめぐる近代史 271

堕胎から人工妊娠中絶へ

〈いのち〉をめぐる近代史

生まれなかった〈いのち〉とは! 近代日本の現実を抉(えぐ)る。

著者 岩田 重則
ジャンル 日本歴史
日本歴史 > 通史・概説・歴史一般
日本歴史 > 近現代史
シリーズ 歴史文化ライブラリー
歴史文化ライブラリー > 近・現代史
出版年月日 2009/04/01
ISBN 9784642056717
判型・ページ数 240ページ
定価 本体1,700円+税
在庫 在庫あり
 
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Check

目次

生まれなかったいのち―プロローグ/胎児といのちへの視線(刑法「堕胎ノ罪」/いのちの当事者たち/胎児といのちへの視線)/堕胎の社会経済史(原生的労働関係のなかの女/堕胎をめぐる社会関係/家のなかの性と堕胎)/堕胎手術の社会伝承史(堕胎手術常習者たち/社会伝承的手術方法と地域ネットワーク/前近代的堕胎手術と近代国家)以下細目略/堕胎罪をめぐる女と男/いのちの近代/二種類のいのちと人権―エピローグ

このページのトップへ

内容説明

現代でも社会問題となっている人工妊娠中絶は、かつて堕胎と呼ばれ、近代社会でも深く根付いていた。しかし堕胎は、帝国主義段階において徐々に消滅し、人間の存在する権利が保証されていく。その背景には何があったのか。未解明であった近代日本の生と性に光をあて、消えていった〈いのち〉の姿を、実例をもとに描き、近代日本の現実を抉(えぐ)る。

【編集者の眼】
厚生労働省の統計によりますと、2007年に産まれた新生児が約109万人であるのに対し、人工妊娠中絶の件数は約25万人とのことです。
アメリカ社会では、いったん生をうけた子どもの命を絶つ行為にたいして今でも大きな論争があり、昨年の大統領選挙で、共和党マケイン候補に副大統領として指名された、ペイリン氏は中絶反対を打ち出し、保守的キリスト教徒はこれを支持しました。
これに対し、先進国でも中絶件数が多い、日本では、選挙戦で論争の対象たなることはまずありません。中絶された子どもを「水子」として供養、信仰する習慣は欧米では見られないようですが、単なる死生観の違いとみなして良いのでしょうか。
本書では、近代化以降、紡績業の発達によって起きた産業構造の変化が女工たちの生活をむしばんでいく過程などを描き、今まで取りあげられることのなかったこの問題について、歴史的な観点からわかりやすく解説しています。(千)

このページのトップへ