絵図と徳川社会

岡山藩池田家文庫絵図をよむ

絵画的に表現されることもあった近世の絵図。何がいかに描かれたか検討し、題材選択と描写のはざまにその実用性と政治性を読み解く。

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著者 倉地 克直
ジャンル 日本史  > 近世史
地域 中国地方  > 岡山県
出版年月日
出版年月日とは
製本所から販売会社(取次店)様への、初回搬入年月日を表示しております。書店様毎の着荷日(発売日)は地域等によって異なりますので、予めご了承くださいませ。
2018/05/21
ISBN 9784642034876
判型・ページ数 A5・344ページ
定価 4,950円(税込)
在庫 在庫僅少
絵図と徳川社会

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内容紹介
目次
絵画的に表現され、近代以降とは異なって個性的な様相を示す近世の地図。岡山藩池田家にのこされた大型の手書き地図に光を当て、何がどのように描かれたのか検討する。国絵図・郡図・城下図を主な素材として、作成をめぐる幕府と藩の関係、地域社会で果たした役割などを明らかにし、題材選択と描写のはざまに絵図のもつ実用性と政治性を読み解く。

〈編集者の眼〉
 普段、目的地へと向かうため以外に地図をみることはなかなかない。
 しかし当然、そのためではない地図も多くある。気候や降水量といった自然条件を示すもの、人口や産業・資源などの国勢を明らかにするもの、経済協力体制や難民移動のネットワークを描いたもの等。
 さて、近世期の地図には何がどう描かれているだろうか。ぱっとみたところ、近代以降の地図とは異なるビジュアルをもつ。特定の目的で作られるのは今とかわらないが、「絵図」とも言われるように、山や川の風景がどこか絵画的に描写されているがゆえの印象の違いだろう。一枚一枚が非常に個性的なかたちである。
 本書に収められた絵図を手に目的地に向かうことは困難だが、さまざまな形状、うつくしい彩色をみていると、描かれた場所への興味が湧く。たどりつくためではない地図をみて、その場所に向きあいたいと感じるふしぎ。絵図特有の魅力だ。(鰐)
はじめに/慶長備前国図(豊臣秀吉の文禄郡図/慶長国絵図/慶長備前国図について/慶長備前国図とはなにか)/国絵図と村名(江戸時代前期の備前国絵図/村名の比較/村名からみた国絵図の性格)/ライデン大学所蔵備前国絵図・備中国絵図(備前国絵図の場合/備中国絵図の場合)/ライデン大学所蔵因幡国絵図・伯耆国絵図(全体的な比較/因幡国絵図の場合/伯耆国絵図の場合)以下細目略/「日本六十余州図」と「寛永十五年国絵図」/「岡山古図」をよむ/正保国絵図と池田光政/池田光政と郡絵図/元禄国絵図の運命/補論一 岡山県立博物館所蔵「備中国絵図屛風」/補論二 野﨑家塩業歴史館所蔵「備前国絵図」/補論三 村方に伝えられた「国境縁絵図」