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日本人の宗教と動物観

殺生と肉食

日本人の宗教と動物観

日本人がタブー視していた「殺生肉食」に注目し、仏教と肉食、捕鯨と鯨供養などを分析。自然や動物と日本人との関係を明らかにする。

著者 中村 生雄
ジャンル 日本歴史 > 通史・概説・歴史一般
出版年月日 2010/08/26
ISBN 9784642080408
判型・ページ数 4-6・208ページ
定価 本体2,600円+税
在庫 在庫あり
 
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目次

ペット殺しと日本社会(「子猫殺し」の衝撃/ペットをとおして浮かびあがる現代の病理)/殺生と肉食―その古代と近代―(近代仏教にとっての肉食問題/動物殺しはどのように正当化できるか/宮沢賢治のベジタリアン宣言/仏教にとっての殺生と肉食/殺生禁断令と古代国家/近代に固有の問題として)/鯨墓と鯨供養(みすゞの詩で注目された鯨墓・鯨供養/鯨供養と仏教/鯨の死に立ち会う鯨捕りの心情/殺生をめぐる二つの態度)/オオカミをとおして見る人と自然(日本における“オオカミ問題”/オオカミをめぐる科学的知見/オオカミの表象とオオカミとの交渉/柳田国男のオオカミ論/“オオカミ問題”から読み解くべき課題)以下細目略/狩猟をめぐる文化論/「殺す文化/食べる文化」再考

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内容説明

人は、動物を殺し、食べることで、みずからの〝いのち〟を保っている。日本人がタブー視していた「殺生肉食(せっしょうにくじき)」という考え方に注目し、仏教と肉食、捕鯨と鯨供養、ニホンオオカミと人の関係、狩猟をめぐる文化論などを分析。ながい時間のなかで培ってきた心性や信仰を見つめ直し、日本人が自然や動物とどのような関係をもってきたのかを明らかにする。

【編集者の眼】
 われわれ人間は、自らの「いのち」を保つために動物を殺し、その肉を食べています。しかし、加工された食肉を手にし、消費する現在の私たちにとって、動物から「いのち」をもらって生きている、ということを実感するのは難しいといえるでしょう。
 古来、日本人と動物は、どのように関係を築いてきたのでしょうか。日本の調査捕鯨に対する度を越した抗議活動、ペットブームの裏で日々大量に殺処分されている犬猫たち――。近年、そうした人と自然、人と動物とのかかわりにおけるバランスが崩れてきていると指摘する著者は、それらの問題を、宗教、なかでも「殺生肉食」という日本独特の考え方に焦点を当てて解き明かそうと試みます。「殺す」ことと「食べる」ことの意味を改めて問い直し、そこから見えてきたものとは。
 本書の製作中、著者の中村生雄先生が逝去されました。自然や動物たちといかに向き合うべきか、これからを生きる私たちへの最後のメッセージです。(未)

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