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流行歌の誕生 304

「カチューシャの唄」とその時代

流行歌の誕生

大正初期の空前の大ヒット「カチューシャの唄」。地方巡業やレコード・映画によって歌が流行してゆく過程と、熱狂する人々の姿。

著者 永嶺 重敏
ジャンル 日本歴史 > 通史・概説・歴史一般
シリーズ 歴史文化ライブラリー > 近・現代史
出版年月日 2010/08/20
ISBN 9784642057042
判型・ページ数 4-6・200ページ
定価 本体1,700円+税
在庫 在庫あり
 
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目次

松井須磨子の歌声―プロローグ/「カチューシャの唄」の誕生(劇中歌という仕掛け/帝国劇場から流行歌誕生)/「カチューシャの唄」の流行過程とメディア(一―二週間で流行発生/レコードによる流行拡大/学生生徒と演歌師―流行の担い手/映画化による後追い効果)/地方巡業と唄の再発見(芸術座の地方巡業経路/観客としての都市中産階層/巡業による唄の再発見/「カチューシャ裁判」)以下細目略/〈歌う文化〉と流行歌の近代/抱月・須磨子の急死―エピローグ

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内容説明

大正初期に空前の大ヒットとなり〝現代流行歌の元祖〟とされる「カチューシャの唄」。歌ったのはスター女優松井須磨子、恋愛関係にあった島村抱月の芸術座の舞台だった。すぐに人々に広まり、地方巡業やレコード・映画などの新しいメディアによって、流行はさらに加速度を増してゆく。流行歌が生まれる過程と、歌に熱狂する人々の姿を鮮やかに描く。

【編集者の眼】
 テレビCMやドラマなどと絡ませてヒット曲を生み出すいわゆる「メディアミックス的」手法は、今や音楽業界のみならず、商品宣伝にはポピュラーな手法といえる。しかし、日本初の元祖「流行歌」が、大正時代に爆発的にヒットした「カチューシャの唄」だということを知っている人は、あまりいないだろう。島村抱月率いる文芸座の「復活」(トルストイ作)の挿入歌だったが、哀しげなメロディーと松井須磨子の歌声に観客はすぐ魅せられてしまい、公演後に紙に歌詞をメモする人が出るほどだった。
 また、当たり前だが当時は、テレビもレコードも普及していなかった。そんな時代人々はどのように歌謡に親しんだのかも興味深い。歌謡を口ずさみながら街を闊歩する若者たちも現れ、「カチューシャタイヤ」や「カチューシャ型時計」など関連商品が登場。そういえば、中学生の頃初めてラジオで、アメリカンポップスを聞いた時、こんな感覚だったのかも知れない。 (千)

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