歴史学を中心とする、人文図書の出版
200年以上安定していた幕府・社会はなぜ解体したのか。国内外の諸問題への対応を模索するも限界を迎えるまでを通観する。
上州山中領を舞台に自然環境に対する人間の営みを問う。山地での林野利用の特性や幕府の御巣鷹山・御林の支配体制などを究明する。
偉人として顕彰される陰で、負の側面は看過されてきた松陰。思想形成や言動を冷静に捉えて歴史のなかに位置づけ、短い生涯をたどる。
温暖期を含め人々は気象災害といかに格闘し、後世に何を伝えたか。地域の多様な記録史料を紐解き、飢饉史研究に新しい視座を示す。
江戸幕府の統制下、因習的世界に沈滞していた公家は、幕末になぜ浮上しえたのか。新しい政治主体を形成させていく過程を解明する。
将軍と側近による幕政の主導、通貨・物価問題、藩政改革などに着目。5代綱吉から田沼意次の時代までの政治と社会に迫る。
平和が長く続いた江戸時代、庶民はいかに暮らしていたのか。年中行事や信仰生活、花見や祭りを楽しむ姿を生き生きと描き出す。
近世の村と町はいかに形成され、変化したのか。都市の開発、労働力の奪い合い、在方町の行財政など、地域社会と権力のあり方を解明。
御家騒動や飢饉など度重なる困難に見舞われた一方、数々の試練は平和で近代的な社会システムの芽を育んだ。仙台伊達家の近世を描く。
中近世移行期の山野は地震・水害が頻発した。資源の調達・利用や災害への対応を追究し、自然環境と人間との関係を再考する。
中世以来の人々が営んできた信仰のあり方と、徳川氏を権力として戴く近世社会との関係を読み解く。宗教史の再解釈に挑む意欲作。
領主と百姓の相克、武士と町人の交流、モノやカネの動き。様々な集団やつながりに依拠して懸命に生きた人びとの姿を描く。
徳川家康が入国したころの江戸は、どのような姿をしていたのか。いまだ不明な点が多いその様相を、地形環境や遺構群を素材に描く。
神社の祭礼に上演される地芝居や地方の芝居小屋には役者と観客が一体となった劇空間が存在する。現在の歌舞伎が失った原風景を探る。
朝廷儀式の参仕および儀式調度品の調進を行なった下級官人の集団=地下官人。組織と構造的展開、身分的特質などからその実態に迫る。