歴史学を中心とする、人文図書の出版
単なる自然災害だったのか。事例から社会の構造的問題がみえてくる。疫病対策などに触れヒト社会の「隣人」ともいうべき姿に迫る。
生涯隔離されたハンセン病患者たち。兵士の処遇、植民地療養所など隔離政策の実態を解明し、日本の戦争責任と差別の構造を追及する。
人びとはいかに病と付き合ってきたのか。不可思議な禁忌や医療マニュアル、商売に利用する者…。麻疹を通して江戸社会を描く。
さまざまな生活環境の移り変わりによる感染症へのまなざしの変化を描き出し、現代にも通じる社会と感染症との共生する姿を考える。
蘭学草創期に京都に蘭方医学を唱道し、解体十余度、その技匹敵する者なしと謳われた先覚者。蘭学者間の文化交流などの実体を描く。
西欧社会でうまれた赤十字運動はどう根付いたのか。国際主義と国家主義のはざまで、国民統合装置として近代日本を支えた側面を描く。
蘭学の確立と発展に熱情を傾け通し、不朽の名著『蘭学事始』を遺した先覚者の生涯を鮮明に描く。
平安貴族はどんな病気をもっていたか。冷泉・三条天皇や藤原道長・実資ら公卿の病状を現代医学の見地から診断した異色作を新装復刊。
幕末のパリ万博で、赤十字に感銘を受けた日本人がいた。西南戦争の最中、博愛社を創設、日本赤十字社に発展させた功績と実像に迫る。
「神経」などの訳語の作成、教育や医学の西洋化、禁じられた肉食の普及に奮闘した人びとから、バイオロジーと近代化の関係を考える。
アジア・太平洋戦争期に軍部の注目を集めた戦争神経症。様々な医療アーカイブズや医師への聞き取りから忘却されたトラウマに迫る。
医療現場への参加を許されてこなかった薬学100年を、歴史的背景とともに辿りつつ、今後の医療の中で薬学のあるべき姿を探る。
ビッグバンからインフレーションまで―宇宙論の発展を語る
しかるべき養成を受けた看護婦は明治に誕生した。「女性が多く就く労働者」と看護婦を見なし、養成方法や職務内容などの歴史を描く。
大坂除痘館設立、種痘の普及、コレラの治療法研究、適塾の主宰…。“道のため、人のため”を使命とした、江戸後期の蘭医学・教育者!