歴史学を中心とする、人文図書の出版
食堂院跡から見つかった遺構や遺物を科学分析も取り入れ徹底調査。魚肉は食べないとされた定説に再考を提起し、未解明の課題に挑む。
粟・稗・黍・豆・麦・モロコシ…。いま「健康食」として親しまれる雑穀は、どのように栽培され、食され、大切にされてきたのか。
メンテナンスを繰り返し、部材がリサイクルされる民家の特性を解明。自然素材、伝統技術などからも、秘められた価値を見つめなおす。
文化人との交流や、茶の湯や美術品への造詣、美術館開設などのエピソードから、ひたすらに料理に打ち込んだ生き方と人となりに迫る。
幕末以降から移り変わる「食」を紐解く。肉類などの食材を和風に応用した独自の料理と技術が広まる様子から「食の文明開化」を描く。
「正倉院文書」『延喜式』、さらに土器や動物の骨、木簡まで総動員して古代食の再現に挑戦。そこから意外な病気との関係も明らかに。
パンや肉、乳製品の西洋に対し、肉食が禁じられた日本では魚や菜食、うまみと醤油が主流となった。食から東西の文化を読み解く。
特別なハレの日の食とされる餅は、私たちの生活にいかに関わっているのか。全国の事例を調査し、そこから見える民俗・文化に迫る。
誰が何をどう食べたのか。米の支給方法や調理、酒の醸造と流通などからアプローチ。食事を成り立たせた社会の仕組みを明らかにする。
砂糖が普及する以前、甘い食物は貴重だった。古代から食されてきた栗、年中行事と関わる饅頭、贈答品の和菓子など、甘味文化を描く。
縄紋時代の人々は、木の実などの食べ物をいかに処理し、利用してきたのか。出土遺物が形成された背景を、民俗事例から追究する。
麦・粟・稗などの雑穀と芋類、豆類は日々の食を支え、救荒食ともなった。食べ方や粉食から、多様な主食・常食のあり方を示す。
雑煮、おにぎり、すし、赤飯、ぼた餅、団子…。毎日の腹を満たすかて飯、ハレの日のごちそうなど、特別な力をもつ米の食に迫る。
発酵を利用した味噌、塩蔵による漬物、ダシの素材の昆布など、食料保存技術は独特の味をも生み出した。日本の味の文化的背景を探る。
「ひるめし」はいかにして始まったか。関係の深い弁当や外食店の発達、すし・てんぷらの発明など、食の文化という視点で論じる。