歴史学を中心とする、人文図書の出版
神社由緒書や石造物、真宗聖教の読誦と出版、頭役祭祀の文書などを丹念に検討。歴史的な読み書きの特質を初めて体系的に論じる。
従来の「茶の湯」文化や歴史に対し、庶民の茶(番茶)はいかなる製茶法で作られ、利用されてきたのか。お茶独自の文化を探究。
新しい歴史像の構築を目指す民俗学からのアプローチ
一人の死者に対して墓が二つある両墓制を総合的に検討。日本人の深層に潜む霊魂観、他界観を探究した待望の書。
病気治癒・家の神祭祀・祈雨の祈祷が伝わるいざなぎ流の特質を論じる。失われつつある自然への畏れと、その関わり方を問い直す。
〈ヤマゼは冷害をもたらす〉など、日本人は風の伝承を生活に役立ててきた。人びとは自然知をいかに獲得し、有効活用してきたのか。
風水思想の一部が「家相」と呼ばれ普及した。家相図、聞き取り調査から、人々はどんな住居が安寧に暮らせると考えてきたかを探る。
戦死者を慰霊・追悼・顕彰の対象とするシステムの形成やメディアのかかわり、郷土意識がナショナリズムに再編成される様相を検証。
一人の死者に位牌を複数作り、子ども達に配る位牌分け。家の枠組みを越えた習俗から、祖先祭祀の通念と家族のあり方を再検討。
山口県萩市の、若者を宿泊させて漁業中心の訓練を行う組織=青年宿。年齢秩序の序列化や、近代青年教育との関わりを解明する民俗誌。
日本海沿岸に普及したイカ釣具の分布と技術移動の関係とは。「官」の漁業施策や「民」のライフヒストリーから急速な伝播に迫る。